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 コンビニが、何度も「おにぎり100円セール」を行うワケ
0ratafia◆thgr35Omc6 2014/07/05 23:32 0件 4017pv
コンビニで実施されている「おにぎり100円セール」。店頭に貼ってあるポスターなどを見て、「おっ、100円か。今日の昼飯は、おにぎりにしよう」といった経験をもつ人も多いだろう。
セールの時期に注目すると、ほとんどが長期休暇や連休に合わせて実施している。長期休暇に行う理由として、来店動機の“後押し”挙げられる。しかし、連休どころか祭日もない6月にも実施している。なぜこのタイミングなのかというと、梅雨時期は来店動機が低くなるので、お客さんに来店してもらう“きっかけ”をつくっているのだ。
お客さんにとっては、安いことはうれしいだろうが、店側にとってはどうなのか。セールをすれば、売上1個当たりの利益は減少する。しかし「たくさん売ればもうかるのでは?」と思っている人も多いだろう。この指摘は事実なのだが、店側の見方は少し違う。
コンビニは「100円セール」と銘打っているものの、実際は全部の商品が対象になっているわけではない。各チェーンは「高級おにぎり」をそろえている。例えば、セブン-イレブンでは「金のシリーズ」、ローソンでは「新潟コシヒカリシリーズ」、ファミリーマートでは「魚沼産コシヒカリシリーズ」――これらの高級おにぎりは「対象外」というケースが多い。
「100円セール」の対象になるのは、高級おにぎり以外……つまり、安いおにぎりとなる。ツナマヨ、サケ、梅といったおにぎりは、普段から100円、110円で販売されているので、「100円セール」になっても、これらの商品がよく売れる。もちろん、セールを狙ってなるべく値引き率の高いモノを買う人もいるのだが、販売実績をみると、通常時のランキングと大差はない。
「100円セール」を実施すると、通常時に比べ、売り上げが約1.5倍になる。お店側にとっては、小さな値引きで大きな稼ぐことができるので“オイシイ”。また、セール中は、値引きがされていない高級おにぎりの売り上げもアップするのだ。
このようにコンビニ事情を書いていると、「じゃあ、年中『100円セール』を行えば? そうすれば、もっともうかるはず」と、思われる人もいるだろう。しかし、それでは、お客さんは安く感じないだろうし、そもそも年中おにぎりを食べたいわけでもない。
コンビニオーナーの中には「年中『100円セール』をやりたい」と思っている人もいるかもしれないが、法律が絡んでくるので、やりたくてもやれないのだ。その法律とは「不当景品類及び不当表示防止法」で、定められている。
要するに、普段売った事実がない価格から値引き表示をすることはダメってことだ。
セブン-イレブンは何度も何度も「おにぎり100円セール」を展開することで、お客さんに“店に行く”という習慣性を定着させてきた。この作戦によって、売り上げがアップしたセブン-イレブンのオーナーはホクホク顔だろうが、競合他社のオーナーからこんな嘆きの言葉が聞こえてきそうだ。「なんでウチもやってくれないんだよう」。
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