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 【メキシコ】生まれたての赤ちゃんを養子縁組したゲイカップル
0Lloranda★ 2016/06/25 16:40 19件 8133pv
アントニオ・メディナ・トレホは新聞社で働く記者だ。
彼はゲイである。
パートナーは銀行員のホルヘ・ガブリエル・セルパ・ベラスケスだ。
2011年3月彼らはゲイカップルによる家族会合に参加した。
そこで『子どもがほしいか』というテーマが出て来た時、パートナーのホルヘは
「(すぐにではないが)ほしい」
と答えた。
しかし当時仕事に忙しかった2人の人生設計に『子ども』の文字はなかった。
会合から2ヶ月後、アントニオは一本の電話を受けた。
電話の相手は兄弟のルイスだった。彼はアントニオに「子どもを持つ気はないか」と言い出した。
ルイスが言うには、彼の同僚で妊娠中の女性がいるが、生活が厳しいことや諸々の事情で生まれる子を育てられそうにない。
始めは自分のところに養子の打診が来たが、ルイスには既に妻との間に実子がおり、これ以上子どもを育てる余裕がないため断った。
しかし何とか助けになりたいと思い、ゲイカップルでもいいなら心当たりがあると答えたそうである。
彼女は、
「愛情さえ与えてくれればいい。わたしにはあげられないから」
と一も二もなくその申し出を受け入れたという。
あまりに突然過ぎる養子の打診に戸惑い、アントニオは返事を保留させてくれとルイスに頼み、ホルヘに相談した。
悩みつつも既に頭の中で子どもが大学生になるまでの人生計画を練っていたアントニオとは対称的に、ホルヘは「母親が突然意見を変えるかもしれない」と冷静かつ現実的だった。
3週間程悩んだ末、アントニオらは養子縁組を受けることにした。
「多くの人は母親を批判したが、ぼくはそれがその時の彼女の精一杯の愛情だったと思う」
とアントニオは語る。
2011年8月22日、赤ん坊のマテオが生まれた。
アントニオらが赤子を引き取りに行ったのは出産日の翌朝すぐのことだった。
「触っただけで怪我をさせそうで怖かった。
この子の全責任を何のガイドも読まず講座も受けず自分たちが背負うんだと思うと、震えたよ」
アントニオは息子マテオの世話に全身全霊を注ぐためその年会社を休職し、ホルヘは出産した母親と同じく権利待遇を会社からもぎ取った。
他の親や小児科医を質問攻めにしながらアントニオは初めての育児に励んだ。
きちんと息をしているかどうか不安で夜通し起きて見張っていたこともあったそうである。
家の中では異性愛者同士の家族と変わりないと思っていたアントニオも、一歩外に出るとやはり違いに気付いた。
ある日のこと、3人で外食しようとレストランに出掛けた時、マテオのオムツを変えなければならなくなった。
さて変えようと男性トイレに行くも交換室がない。
交換室は女性用トイレにしか設置されていなかった。
アントニオは支配人に女性用トイレの交換室を貸してくれと頼んだが敢え無く断られ、さらには食事中の客もいる廊下で変えろと言われた。
当然客から非難の声が聞こえたという。
結局アントニオは廊下でマテオのオムツを変えるしかなかった。
幼いうちから偏見の目に晒したくないと思ったアントニオは最適の学校にマテオを入れるため、なるべく壁に十字架のかかっていない25もの教育施設を回った。
最終的には家の近くにある、差別に対する意識の高い1校に決定した。
マテオが幼稚園に通う頃、アントニオは授業科目を一通り確認した。
すると家族の家系図を書く授業を見つけた。
彼はマテオがぶつかるであろう最初の壁を懸念した。
課題が出る前に父親が二人いることについてマテオにきちんと説明しなければとホルヘと話していたが、アントニオはうっかりそのことを忘れてしまった。
するとある日マテオが、
「パパは二人なの?」
と尋ねて来た。
園でマテオの読んでいた絵本に家系図が書いてあったのだが、父親と母親の組み合わせしか描かれておらず、疑問に思ったそうだ。
アントニオはしまったと思った。
けれどもマテオが言うには、園の先生が『父親』の絵の横にもう一人父親を描く欄を作ってくれ、それで特に問題なく終わったそうである。
アントニオとホルヘが心配していたことは、マテオにとっては何でもないことだった。
マテオは幼いながら自分が養子であることは知っており、
「神様がぼくを放り投げて、パパたちがキャッチしてくれたんだ」
と理解している。
彼にとって家族という体系にたった一つの型や『普通』というものは存在しない。
今のところマテオは同性愛者同士、異性愛者同士、片親といった家族の違いを認識していないそうだ。
「外の世界のどこかには必ず偏見の目が待ち受けているが、一番大切なのは(マテオが)いつも他者に敬意を払うことだと思う」
アントニオは養子を引き受けたことで人生が大きく変わったと語っている。
育児生活によって携帯電話やインターネット、仕事から離され、規則正しい生活を強いられるようになったのだ。
そんなことより子どもとボール遊びをしたり、園からのお便りに返事を書く方が大事なのである。
自由気侭な生き方はできなくなってしまったが、生活に張り合いが出たとアントニオは言う。
「ぼくらは二人きりで子どもを育てているわけじゃない。叔母をはじめいろんな人に助けてもらっている。
世界中の全ての親も自分たちだけで何とかしようとせず、もっと周りを頼ればいいと思うよ」
とアントニオは言い、さらに、
「ぼくとホルヘの関係はいつか終わってしまうかもしれない。でも今は、とにかく何があっても二人共マテオのために全力を尽くす」
と付け加えた。
ソース
"Soy mexicano, gay y el padre de Mateo"
http://verne.elpais.com/verne/2016/06/10/mexico/1465535729_881930.html?id_externo_rsoc=FB_CM
(翻訳:ライターLloranda)
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17名無しさん 2016/06/27 17:17
今の日本は差別発言すれば、たたかれ、炎上、白い目で見られ、場合によっては社会から抹消される。
でもそれって正しいことなんだよ。差別は悪出し恥ずかしいこと。みんなわかってるってこと。
21世紀の日本なんだから、差別やめようぜ。勉強して学ぶがいいよ。俺の兄貴は差別受けて自殺しちゃったんだ
今の日本は差別発言すれば、たたかれ、炎上、白い目で見られ、場合によっては社会から抹消される。
でもそれって正しいことなんだよ。差別は悪出し恥ずかしいこと。みんなわかってるってこと。
21世紀の日本なんだから、差別やめようぜ。勉強して学ぶがいいよ。俺の兄貴は差別受けて自殺しちゃったんだ
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14名無しさん 2016/06/26 05:27
タイトルを見たときは「なんで?」と思ったが
差別や偏見を知りながら自分たちにできることを精いっぱいやっている
不覚にも泣きそうになった。
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