【タンジュンルスン（ジャワ島西端）＝共同】インドネシア・ジャワ島とスマトラ島の間にあるスンダ海峡で二十二日夜、津波が発生し、国家災害対策庁によると少なくとも二百二十二人が死亡、二十八人が行方不明となり、八百四十三人が負傷した。地震は発生しておらず、気象当局は火山の噴火による海底への土砂崩れが原因とみている。気象当局によると、火山噴火由来の津波のため、津波警報が作動しなかった。

　国家災害対策庁によると、少なくとも住宅約五百六十棟とホテル九棟が被害を受けた。年末の休暇シーズンで、ビーチで多くの観光客が被災した。現段階で確認できた犠牲者に、日本人など外国人はいないという。在インドネシア日本大使館も、日本人が死傷したとの情報は入っていないとしている。

　火山はスンダ海峡に浮かぶクラカタウ山で、気象当局によると二十二日夜に噴火が確認された。国家災害対策庁のストポ報道官は「スンダ海峡での津波はまれ。クラカタウ山の噴火もそれほど大きいものではなかった」としている。クラカタウ山は軟らかい地盤の上に固い地盤が載っているため滑りやすく、山体崩壊が起きた可能性も日本の専門家から指摘されている。同庁は目撃者情報として、津波の高さは二〜三メートル程度だったとした。

　同庁によると、被災したのはジャワ島西端バンテン州とスマトラ島南端ランプン州の沿岸部。特にバンテン州パンデグラン県タンジュンルスンの被害が大きく、同県では百六十四人が死亡した。

↓全文はソースで
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201812/CK2018122402000101.html